バイナリーオプションの取引をしたり、参考サイトを閲覧したりしていると「ADX」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
今回はこの「ADX」というインジケーターについて、言葉の定義から活用方法までを分かりやすく解説したいと思います。
◆ADXって一体なんなの?どのように見たらいいの?
○ADXとは、「Average Directional Movement Index」の略です。
日本語では「平均方向性指数」と呼ばれています。
ADXは下記の3つの線から構成されています。
★+DI線〜上昇方向を示す指数のこと。
市場の中でも上昇トレンドの強弱を示し、売りの強さを表す。
★-DI線〜下落方向を示す指数のこと。
市場の中でも下落トレンドの強弱を示し、買いの強さを表す。
★ADX線〜+DI線、-DI線の2つの線をもとに作り出される線のこと。
上昇や下落などの総合的なトレンドの強さとトレンドの方向性を示す。
★ちなみに、+D線と-D線をあわせて「DMI」と呼ぶこともあります。
これは、「Directional Movement Index」の略で、「方向性指数」とも呼ばれます。
ちなみに、ADX線の数値によって下記の傾向があることがわかっています。
◉ADXの値が20より低い場合
→弱いトレンドが発生している。
もしくはトレンドが発生していない
◉ADXの値が40より高い場合
→強いトレンドが発生している
◎つまり、ADXの値が高いほど、強いトレンドが発生している証拠と言えます。
ちなみにADXはトレンドの強さのみを示すため、トレンドの方向を知りたいときは+D線、-D線を合わせて使いましょう。
ADXと+D線、-D線を上手に使いこなすことでいろいろなことが分かるのがADXの特徴なんですね。
また、+D線と-D線の交わりからもトレンドの傾向が分かります。
★-DI線が+DI線を上から下に突き抜ける
→チャートが上昇トレンドになるサイン
★+DI線が-DI線を上から下に突き抜ける
→チャートが下落トレンドになるサイン
3つの線があるので一見複雑そうに見えますが、意味を理解すればできそうな気がします!
◆ADXはどのように活用すれば良い?
ADXの示す意味やそれぞれの線の特徴はわかりました。
しかし、具体的にどのように活用していけば良いのでしょうか?
ここでは、いくつかの活用方法を紹介します!
★移動平均線と合わせて活用することで効果が倍増?
ADXと相性の良いインジケーターの一つが「移動平均線」です。
○移動平均線は、日本のみならず世界中で愛用されているインジケーターです。
海外では「Moving Average」と呼ばれるため「MA」と略されることもあります。
さらに、トレンドの方向を示すことも得意としているのが特徴です。
短期で区切るほど、直近のトレンドの方向が分かります。
長期間になると全体的なトレンドの方向がわかるようになります。
短期線・長期線が交わる時が、トレンドの転換点です。
一般的に、移動平均線は、下記の2つの線を用いて作られます。
★短期線〜短期間で区切った移動平均線のこと。
人気なのは、5日間で区切った移動平均線
★長期線〜長期間で区切った移動平均線のこと。
人気なのは20〜25日間で区切った移動平均線。
また、この短期線・長期線が交わる時が、トレンドの転換点と言われます。
短期線と長期線の交差部分は、それぞれデットクロス・ゴールデンクロスと呼ばれます。
★デットクロス〜売りのサイン
★ゴールデンクロス〜買いのサイン
バイナリーオプションでもよく出てくる言葉になるため、抑えておきましょう。
★デットクロス〜短期線が長期間を上から下に突き抜けたポイントのこと。
デットクロスが出たら「売り」のサイン
★ゴールデンクロス〜短期線が長期線を下から上に突き抜けたポイントのこと。
ゴールデンクロスが出たら「買い」のサイン
トレンドの方向性を示すことを得意とする移動平均線と組み合わせることで、より効果的な予測が可能になります!
ゴールデンクロス・デットクロスだけでは、トレンドが発生したと確定できません。
実際は反対方向にチャートが動く「だまし」という状態に陥ってしまうこともあります。
◎しかし、ゴールデンクロス・デットクロスとADXを組み合わせることで、トレンドの強弱と方向性、二つの視点からエントリーのタイミングを考える事ができるようになります。
★短期取引でADXを活用しよう!
ADXにはさまざまな活用法があります。
その中でも短期取引に軸を置いてみると、うまく取引を成功させる事が可能です。
具体的には・・?
下記の1、2の両方を満たすのタイミングが来たら、集中して短期取引を実施します。
1.ADXが40(心配な人は50)以上になったことを確認
2.-D線もしくは+D線の値が上昇したことを確認
1、2が満たされると強いトレンドが発生している証拠です。
こんなときには順張りの手法で流れを乗りこなしましょう!
- 上昇トレンドの場合は上昇方向にエントリー
- 下落トレンドの場合は下落方向にエントリー
◉トレンドと同じ向きにエントリーする手法を「順張り手法」と言います!
強いトレンドの流れに乗りながら、上手に稼いでいきましょう!
★ADXは逆張りでも活用できる?!
もちろん、できます。
逆張りの手法を用いる場には下記の2つのタイミングを意識しましょう!
1.-DI線もしくは+DI線が20以下の値になる
2.ADX線が20以下になる
1、2を満たすタイミングは、強いトレンドが終わるタイミングです。
トレンドと逆方向にエントリーすることで、投資が成功しやすくなります。
◆まとめ
今回は、バイナリーオプションのインジケーターの一つADXについて紹介しました。
特徴や活用方法について簡単にまとめます。
【ADXの特徴】
1.チャートの全体的なトレンドの強弱を示す
2.0から100の間の値で示される
3.具体的には下記の3つの線からなる
①ADX線:総合的なトレンドの強さを示す線
②-D線:売りの強さを示す線
③+D線:買いの強さを示す線
(※②と③をあわせてDMIと呼ぶこともある)
【ADXの活用方法】
1.移動平均線と合わせて使う
2.トレンドの強い場面で順張りを行う
3.トレンドが弱まる場面で逆張りを使う
ADXの特徴を理解し、上手に活用してバイナリーオプションの勝率を上げていきましょう!